『LIFE SHIFT』 L・グラットン/A・スコット

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読書

最初の読書についての投稿は何を題材にしようか、と考えた時にいくつかある影響を与えた本から選ぼうと思いました。

近年よく耳にするようになった「人生100年時代」。みなさんはどのように感じてらっしゃるでしょうか。

僕はこの本を読む前にはこの「人生100年時代」という語はなかなか自分に影響を与えるものであると感じていませんでした。「へ〜、100年も続くのか〜」とまさしく他人事。

だって、確かに100歳を超える人は度々テレビ等のメディアで目にするけれど、自分の周りではそうそうおらず、まして自分が100歳まで生きるなんてなかなか想像だにしませんでした(珍しい、インパクトが強いからテレビに出ているんでしょ?)。

日本において2016年に出版されたこの本に出会ったのは2018年の1月ごろでした。

世間は十二分にこの本に影響を受けていて、様々な大企業や国家機関が「人生100年時代」を合言葉に活動を加速させていた印象があります。

そんな時代の流れにはあったとは言え、この本を手に取るという選択が出来たのはある種奇跡だったと思います。

何故かと言うと元々の(今でも…)人生観として、「今日人生がもし今日終わったとしても、後悔しないように生きたい」と考えているからです。

これはmement mori というラテン語の格言?のようなものが影響しています。直訳すると「死を想え」などになるそうです。そこから転じて「今を懸命に楽しめ」などという意味になるそうです。(この他にも解釈は様々あるようですが、あまり詳しい訳でもないので割愛…)

この言葉どうですか?かっこいいですし、考えさせられますよね!この言葉との出会いはMr.Childrenの名曲、「花 -Mémento-Mori-」に起因しています。良かったら聴いてみてくださいね!!

1日にかけるという人生観は晩年のスティーブ・ジョブズも鏡に写る自分に問いかけていたというエピソードは有名ですよね。

だいぶ脱線してしまいましたが、このような人生観を抱いている自分に取っては長生き、まして100歳まで生きるなんて夢想だにしていなかったのです。しかし、この本が人生観を変えてくれました。

少しここからこの本の内容に触れたいと思います。(遅いかな?)

僕が個人的に衝撃を受けたのはこの情報でした。

「日本では、2007年に生まれた子どもの半数が107歳より長く生きると予想される」

リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット(2016)『LIFE SHIFT』42頁 引用

これです!!これは直接的には僕はもちろん、このサイトを目にする人の多くは2007年生まれではないとは思うので、無関係じゃないかなぁと思われるかもしれません。

世代の寿命は約10年で2、3年伸びるそうです。つまりは1997年生まれの人は大体104、5歳まで生きると考えられるわけです。

どうですか。あなたのご年齢は近似値は計算できましたか?想像以上に長生きじゃありませんでしたか?

「でも、よく耳にする平均寿命はそんなに長生きじゃないよ!!」と思われたかもしれません。最初、僕もそう思いました。

その理由は計算方法の違いにあります。我々がよく耳にする平均寿命は「ピリオド平均寿命」と言われるもので、今の科学技術などをそのまま維持されたまま、計算されたものになります。一方、『LIFE SHIFT』で取られている平均寿命は「コーホート平均寿命」であり、科学技術等の発展を考慮に入れて算定されたものになります。

日々様々な技術が発展していく現代においては全く科学技術が発展しないということは考えられないので、やはり一定の信頼性はあると思います。(どちらもあくまで予想の域を出ないと言ってしまえば、そこまでなのかも知れませんが…)

では、寿命が100歳まであるとして、仮に少し考えてみましょう。

恐らく、我々が考えている、周りにいらっしゃる高齢者とは少し勝手の違った高齢者になっているでしょう。現に昔と比べて、ご年齢が高齢でもお元気な高齢者の方は増えていると思います。私たちはより元気に高齢者になっているでしょう。

また、年金などの社会システムは?大幅に再考する必要があるでしょう。もうすでに政府で議論が始まっているように、定年に当たる年齢が延伸されるでしょう。そして、いわゆる「余暇」などの形も変わるでしょう。

科学技術の発展などにより今まで学校教育で得た知識がすぐに時代遅れになってしまうスピードは加速していくでしょう。現に我々の日常の中に溶け込んでいるスマートフォンもわずか10年ほどで浸透していきました。

つまりは我々が当然のものとしているシステムや知識はほとんど確実に形態を変えるという訳です。

『LIFE SHIFT』の中で、1945年生まれのジャック、1971年生まれのジミー、1998年生まれのジェーンという三つのモデルを設定してどのように時代が変化していき、それに伴い個人はどういった反応を行い、どのように準備していくのか。

この部分が本著のメインになっています。

みなさんもこれから開かれていく令和の時代をより良く生きていく一助として、この本を読んでみませんか。(平成の内に上げたかった…)

僕はこの本を読んで、一日一日にベストを尽くすような生き方に加えて、「人生100年時代」を生き抜く上で、先をしっかり見据えて生きるという一見背反する生き方を理想にするようになりました。

日々にベストを尽くすという短期の最適解を模索することで、長期における最適解を導き出す

私はこのように人生観が再構築されました。もし、読んでいる人はコメントにて感想等あげてくださると有り難いです。どのように影響を与えたのかも聞きたいです。良くなかったという意見ももちろん!!

よろしくお願いします!

【参考】

この投稿のアイキャッチ画像が「東洋経済社 『LIFE SHIFT』を」(https://book.toyokeizai.net/life-shift/)の画像を引用しております。

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日常の中に彩りを

コメント

  1. […] ですが、「人生100年時代」(より深く知りたい方はこちら 『LIFE SHIFT』)と言われる長い人生の途中では、なかなか高い税金を払えない時期というのもあるかも知れません。 […]

  2. […] 『LIFE SHIFT』などで指摘されているような内容で、我々の寿命が長期化していることが指摘され、高齢者の就労状況、退職金の現状そして、金融資産の保有状況についても触れています。 […]

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