Mr.Children 『SINGLES』 『重力と呼吸』

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Mr.Children

せっかく現在Mr.ChildrenがAgainst All Gravity Tour を行なっているので、(関連しているよね?)『重力と呼吸』から一曲分析を行いたいと思います。

みなさんは『重力と呼吸』の中だと、何が一番好きですか?

いやぁ、難しいですよね…

『重力と呼吸』は前作『REFRECTION』とは異なった新生Mr.Childrenという感じがしますよね。

この振れ幅こそがMr.Childrenだなぁとも思います。

結構Mr.Children好きって言ってる人でも、「〇〇は好きだけど、△△はあんまりって人も結構いますよね」その逆もあったりするのが、本当に興味深いです。

時代によったりとか、ハードめなロック派とバラード派に別れたり…

今回、『重力と呼吸』から、『SINGLES』を選出したいと思います。(『皮膚呼吸』とも迷いに迷いました)

まぁ結局、自分の環境やライブによって、すぐに変わっちゃうんですけどね。

ついでに、『OLEX』によると、「SINGLES」は一人、独身たちという意味だそうです。(何となくわかりますけど、一応…)

さて、少しずつ見ていきましょう。

君は嬉しそうに しばらく空を見ていた

東京タワーの向こうに

虹が架かって

で、そのあと僕の頬にキスした

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『重力と呼吸』より「SINGLES」

小説のような美しい描写からこの『SINGLES』は始まります。

東京タワーっていうのがいいですよね。スカイツリーとの対比構造で考えると、一程度過去の産物であったり、そこには歴史や思い出が刻まれている。

僕は意外と いろんなことを覚えてて

戻れないこと よくわかってたって

何処かに面影を探してしまう

自分に聴かせるだけの口笛は 

少しだけ寂しくて胸締め付けるメロディ

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『重力と呼吸』より「SINGLES」

先ほどのパートはかつてのパートナーとの思い出だった訳ですね。

なんでもないことに面影を見出す気持ち凄くわかりませんか?

僕も似ている人に見かけたらドキッとしますもん。

山崎まさよしさんなら新聞の片隅まで探し尽しちゃう訳ですよ

悲しいのは今だけ 何度もそう言い聞かせ

いつもと同じ感じの 日常を過ごしている

それぞれが思う幸せ 僕が僕であるため 

oh I have to go

oh I have to go

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『重力と呼吸』より「SINGLES」

パートナーが思う「幸せ」と自分が思う「幸せ」との間に隔たりがあったんですね。そして、パートナーが選んだ「幸せ」を選んでしまうことは自分が「自分」で無くなってしまう…

だからこそ、パートナーへの思いは変わらないまま、「離別」という結果に陥った訳ですね。(悲しい)

だからこそ、自分が抱えたものを覚悟、そして、ある種の言い訳として、「I have to go」と自分をいい聞かせるのです。

パートナーがいない日常は彩りを書いたモノクロの世界のようだけど、いつかこの悲しみは消えると信じて…

どんな音楽も

痛快と話題の映画も

君の笑顔には敵わないってわかった

ねぇ君はまだあの虹を覚えてる?

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『重力と呼吸』より「SINGLES」

こんな悲しみに満ちた状態では、やはりどんなコンテンツも全く輝いては見えなくなってしまう。

思い出されるのはそう、「君の笑顔」だけ。

恐らく、この主人公に取って、この悲しみを晴らしてくれるものは「パートナーの笑顔」だけなんでしょうね。

そして、あの思い出の虹を想起するんです。

今は離れていても、一つの思い出を共有してくれるだけでも救われる。

儚いです。

誰かの為に生きるって誇りを

僕に教えてくれたのは

君だけだと言い切っていい

守るべきものの数だけ 人は弱くなるんなら

今の僕はあの日より きっと強くなったろう

それぞれが思う幸せ 君が君であるため

oh you’ll have to go

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『重力と呼吸』より「SINGLES」

パートナーは人の為に尽くせる素晴らしい人だったんですね。

なかなか今日日いませんよね。(いるのかな?)

それを身を以て教えてくれた「君」に「僕」は恐らくですが、変えられてしまった訳ですね。

「守るべきものが増えることによって、弱くなる」って一般論とは反対ですよね。ただ、この考え方は『HERO』においても同じような意味の歌詞があり、桜井さんの中では一つの考え方として存在しているのだと思います。

守るべきもの(=家族、友情、地位や名声などなど)があると、人は保守的になってしまうものだと思います。自分一人だと出来たリスクの高いことも、家族などの愛する人の存在ができれば、そのリスクを取れなくなったりと、人は良くも悪くも変わってしまうことは往々にしてあるはず。

それはある意味では「弱さ」とも呼べてしまう訳ですね。

パートナーにはパートナーの道、「幸せ」があって、そこに「僕」はいない。

誰もが胸の中で

寂しさっていう名の歌を歌ってる

少し もの寂しくて

人恋しくなるメロディ

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『重力と呼吸』より「SINGLES」

多分、人間に取って、「寂しさ」は完全には無くならないのだと思います。

それがどんなに仲のいい人と沢山過ごしたとしても…

この「寂しさ」という歌はその声の大小はあれど、(もしかしたら、巧拙もあるのかも)誰しもが歌っているものという訳ですね。

楽しいのは今だけ 自分にそう言い聞かせ 

少し冷めた感じで 生きる知恵もついたよ

それぞれが思う幸せ 僕が僕であるため

oh I have to go

oh I have to go

oh you’ll have to go

oh we’ll have to go

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『重力と呼吸』より「SINGLES」

楽しさも一過性のものだと知ってしまっている。

悲しい現実が「僕」を現実的にさせたのですかね。

人が思い描く「幸せ」は人それぞれ違う。

どんなに絶望しても、どんなに「過去」に思い縋ったとしても、人間は前に進み続けなければならない。

その先に今目の前にいる「愛する人」がいなかったとしても。

いやぁ、悲しいというか、寂しい歌ですよね。

一方で、覚悟の様なものも感じられますね。

この歌は綾野剛さん主演「ハゲタカ」の主題歌でした。

見てましたよ。ゴリゴリの経済系のドラマでした。

表層は冷淡な主人公の感じにあってましたね。ヒロインとの思い出の場所というリンクもありました。

曲としては、重厚なメロディと相まって、「今」置かれている状況に拘泥せず、頑張ろう!!と思えるので、好きなんです。

それに何処か、『東京』と似ているんですよね。『東京』のその後というか、アナザーストーリーというか、クロスストーリーというか…

こちらはMr.Childrenが公表している『SINGLES』のMVです。

ショートヴァージョンなのが残念ですが…

非常に悲しげな雰囲気を纏いつつ、過去の思い出とシンクロしている描写が多い印象です。

このMVの結末は如何に?(乞うご期待ですね。)

全然解釈が違うぞ!!という方はコメント欄にて(やさしく)お教えくださると幸いです。

あと、+aで豆知識などが思い出せれば記しておきたいなぁと思いますが、皆さんもあればよろしくお願いしますね。

【参考】

この投稿のアイキャッチ画像は「エンジンオフィシャルストア 『重力と呼吸』」

(http://store.enjing.jp/sp/syousai.asp?item=TFCC-86659)

によるものです。

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コメント

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