【書評】『医者が教える食事術 最強の教科書』 /牧田善二

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読書

私たちは何故「健康」でいられないのか?

 

このことは常々考え続けなければならない問題ですよね。

 

ただ、様々な健康論が流布していて何が真実かわからない時代。

 

その氾濫する情報の中で自らが「正しい」と思うことを選び取っていく必要があります。

  

カロリーを制限すべきなのか?

それとも、糖質を制限すべきなのか?

脂質を制限すべきなのか?

はたまた食べない?

 

などなど「専門家」たちが口々にそれっぽいことを唱えています。

 

しかも、それぞれが一定の成果を挙げているから困りものです…

 

こう言ってしまえば、元も子もないのかも知れませんが、方法論は何でもいいのかも知れません。

 

その理論を信じ、徹底することが出来れば。

 

ただ、一時的に大きな成果を挙げるだけというのも多いですので、吟味は必要かも知れませんし、そもそも個体差、つまり、遺伝子的な要因なども十二分に考えられますので、自分に合ったやり方を実践していくべきなのだと思います。

 

その意味で、この本が一つの選択肢になれば、と思い少しご紹介させていただいきます。

 

この本の立場は糖質が太る要因という糖質制限とは少し立場が異なり、血糖値に着目しています。(考え方としては非常に近似的なものなのだと思いますが…)

 

・じわじわと増えてきた体重が落ちない

・血圧が高いと指摘された

・疲れやすい

・仕事中に眠くなってしまう

・集中力が続かない

 

これらの根本要因は血糖値にあると牧田先生は指摘します。

特に、缶コーヒーやジュース、エナジードリンクなどの飲料に対して注意を促します。

 

それもそのはずこの中には非常に多量の砂糖が含まれています。(角砂糖何個分、十何個分というようなレベルで)

 

それが気軽に摂取できるという部分に問題があるという立場に立ってこの本は展開されていきます。

 

飲み物だと食べ物に比べて多くの量を摂取出来てしまいますもんね…

 

そして、一見身体に良さそうな感じで店先に並べられていることから私たちの警戒心も緩んでしまうこともしばしば。

 

簡単に糖質が摂取できるようになってしまった現代人は「糖質中毒」になっていると指摘し、飲み物などに含まれる多量の糖質を摂取したことで、糖質が急上昇し、その後、急速に減少した結果、低血糖状態になり、先に挙げたような問題を引き起こしていると指摘しています。

 

まるで、薬物ですよね… 

 

そして、新たな常識として、糖質が太る唯一の要因として、もう一つの主流であるカロリー理論に真っ向から反対の立場をとります。

 

そして、脂肪も太る要因ではないとし、コレステロール値も食事由来のものが1割であるとし、食事では配慮する必要性を否定します。

 

果物や疲れた際に甘いものを摂ることを否定し、プロテインに対しても腎臓への影響から「NO」を突きつけます。

 

果物といえば、ジュースなども豊富な種類がありますが、これに対しても危険であると指摘しています。

 

なんとなく一般に果物は自然のものだし、野菜と並べて売られていることも多く、健康になりそうなイメージがあると思います。

 

非常に意外ですよね…

 

まぁ、確かに驚くほど甘い果物もありますし、最近は果物に対して警鐘を鳴らす記述も多くの文献で目にするようになってきた印象があります。

 

これらの記述を見ると、今まで「常識」だと思ってきたことが根底からひっくりかえされます…

 

血糖値がこれほどまでに「悪者」になっている理由、気になりませんか?

 

何故牧田先生が血糖値に着目するかというと、血糖値が上昇すると、インスリンが分泌され、グリコーゲンに変えて、それでも血糖値があれば、中性脂肪に変えてしまうからだそうです。

 

だから、血糖値を上昇させる糖質に対して注意する必要があるというわけです。

 

この本のタイトルにもあるように、食事を重視しており、また、よく聞く通説である「食事制限で痩せると筋肉が落ちる」ということは山で遭難などして何日も食べずにいたような時にしか起きないと断言しています。

 

では、このように糖質制限の必要性を説いていますが、一日あたりどれくらいの糖質であれば良いか、気になりますよね?

 

牧田先生によれば、60g以下が理想で、体重維持には男性120g、女性110gとすることを推奨しています。

 

思ったより厳しいですよね…

60gってすぐじゃん泣

 

じゃあ、糖質0の人工甘味料を摂ろう!!

今は糖質0のスイーツも充実してますし。

 

 

などというのもそれ以上に危険だと指摘しています。

 

人工甘味料は普通の砂糖以上に血糖値を上昇させたというデータもあり、この部分がただの糖質制限とは異なる訳です。

 

「健康」食品の皮を被って、私たちに近づいてくる現状に寒気がしますよね…

 

何にせよ、痩せよう!だとか健康でいよう!というには、現代はあまりにも食べ物に恵まれすぎていて、自分をコントロールする必要があるんですね。(悲しい…)

 

これだけでなく、私たちの身体にとって何が良いものなのか、逆に何が悪いものなのか?など、まだまだたくさん非常にタメになる記述がたくさんあるので、ぜひこの本をお手元に置いてください。

こういった知識があるだけで、食事に対する意識が大きく変わり、より健康でいられることに繋がると思いますよ!!

 

ちなみにアルコールそれ自体に対しては否定していませんよ。(まぁ、糖質を多く含むビールなどの飲み過ぎはNGですが…)

 

また、一方で、「ポテトチップスは悪魔の食べもの」、「菓子パンは命を削る食べもの」などショッキングな記述もあるので、なかなか楽しめると思いますよ♪

 

何より一つ一つの情報が見やすく、わかりやすいです。

 

 

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