今回は知る人ぞ知る名著を紹介したいと思います。
AIの発展によって、様々な職業が無くなってしまうことが予想されている時代。
一層考えることの重要性が高まっていますよね?
ただ、私たちは考えることを自然と放棄しがちです。
考えることは多くの人にとって、楽しいものであるはずなのに、気づけば「思考停止」してしまうようなツールがバズっていたりします。
ある種、思考停止させることが流行の条件なのだろうか?という疑問すら生じてしまいます。
例えば、Twitter→Instagramのような文字主体から映像・画像主体への変遷やYouTubeなどの動画配信サービスなど
考えることを放棄してしまえば、それはそれは楽なのですが、ただ、考えることが人間本性であると思うので、大事にしたいし、して欲しいなぁと思います。
このような時代の流れで、考えることの価値は相対的に高まっています。
しかし、私たちは「考えろ」と唱えたりするものの、本当に「考えること」とは何か説明できるのでしょうか?
「考える」とはどういう行為なのか。そしてそれはどのようにすれば行えるのか?
それは意外と、様々なものを学ぶ、学校でも、誰からも教わるものではなく、各人それぞれが何の気なしに培ったものですよね?
あなたは本当に「考える」ことができていますか?
自信を持って私は「考える」ことが出来ていると言うことが出来ますか?
今自分が「考えている」としている行為が正しいのか、間違っているのかはなかなか分かり得ないですが、「考えること」に対して考えることを始めてみましょう♪
今回は考(えるための道)具を手に入れることで、考えるという行為の近似的なアンサーを手に入れたいと考えます。
考(えるための道)具ということで、一つ具体化しましたが、あなたはこの種の道具を何か有していますか?
何となくしていた「考える」という行為を行なっていたならば、なかなかこれが「考具」だ!!なんてものはないですよね?
「あれっ、そういえば何かを考える時にこれはよく使っているな…」
みたいなことはあるかもしれませんね。
しっくりくる「考具」があれば、アイデアマンと自他共に呼ばれる存在になれるかも。
実際に、この本の著者である、加藤昌治さんはこのように仰っています。
アイデアマン&ウーマンになるかどうかは後天的なものだ。(中略)置かれた環境よりも、自分の意識の方が大事なんだ
加藤昌治(2003)『考具』13頁 引用
では、少しこの本の内容に入って、ここで紹介されている考具を覗いてみましょう♪
「考具」は21個登場します。(実は二回登場する「考具」があるので、実際は20個になりますね。
それだけあれば、何かは自分に合うものが見つけられるはず…
仕事などの多くの場面で考えることはアイデアや企画を生み出すことのために行われると考えられます。
では、アイデアと企画と定義の違いって何でしょう?
何となくはイメージ出来ていても、なかなか言語化するとなれば、少し難しいですよね。
『考具』では、
「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」
加藤昌治(2003)『考具』25頁 引用
「アイデアは企画の素である」
加藤昌治(2003)『考具』27頁 引用
アイデアをフィージビリティスタディしたもの、それが企画
加藤昌治(2003)『考具』31頁 引用
としています。
この投稿においてもこの定義をそのまま用いたいと考えています。
『考具』の中で、アイデアを食材、企画をコース料理に例えていて、コース料理の中には今まで食べたこともないものがあれば、「新しい」とかワクワクしますよね。一方で、全てが全く食べたことのない食材である必要もありませんよね?
そういった関係性であると考えれば良いようです。
そして、もう一つ考えなければいけないのは、実行可能な企画が焦点化するのは、「何を」、「どうする」という[WHAT]、[HOW]の違いになるわけです。
[WHAT]→[HOW]の順で進んでいくことになり、その両者に優劣はなく、境目は曖昧になりがちであるが、[HOW]の中身を分解してみると、[WHAT]の集合体となっているというのです。
これらをセットとして考えることが重要だというのです。
では、いくつか私がいいなぁと感じた「考具」を紹介したいと思います。(前置きが長い…)
一つ目は、一つ目の「考具」「カラーバス」です!!
この「カラーバス」とは非常に単純。
どの色でもいいのですが、好きな色を一つ定めます。
そして、1日とか一定期間、その色を探します。
すると、思った以上にその色が存在していたことに気づきます。
全く関係ないようなものがそのグループにカテゴライズされるのです。
「ふーん」という感じかもしれませんが、アイデアとは何でしたっけ?既存の要素の新しい組み合わせな訳でしょ?
ってなわけで新しい組み合わせを創出する可能性を生む世界の見方となり得るのです。
いやぁ、実際やってみると、確実に日常の見方が変わりますよ。
「カラーバス」という名前にはなっていますが、実際には色だけでなく、形と様々なものに焦点化出来ますから、汎用性は高いと思いますよ。
意識の幅を広げ、ゆとりを創出するという意味でも有用ですから、本当にいい「考具」だと思います。
そして、次に紹介したいのは、唯一二回登場する「マンダラート」!!
これも極めて単純です。
正方形を縦三列、横三列に分け、その真ん中にテーマを書き、企画の手がかりになりそうなものを周辺に書いていくというだけです。
難しくても、何とかして、こじつけでも埋めます。
埋まったら、またアイデアを探します。
そのために、新しく出来た8つそれぞれをマンダラートを中心に据え、8つのマンダラートを埋めていきます。
これらは多くなりそうだったら、2枚、3枚となっても大丈夫ですよ。
2回目の登場ではアイデアを企画に収束させるために用います。
そこで、ド真ん中のセルにWHO、下にWHY、上にWHAT、左にWHERE、右にWHENを小さく書きます。
「えっ、なんか足りなくない?」と思われた方。
そう、HOWですよね。
これは「マンダラート」全体がHOWになっているのです。
他の空いてるところは?そのままでいいんです。
5W1Hが埋まれば、この使い方の「マンダラート」はOKです。
どうでしょう?「考具」の一部を覗いて頂きました。非常にシンプルだけど、応用性が高く、「考える」助けになってくれそうでしょう?
「考えられる」人になれれば、何かを大きく変えていけたり、大きな成功を収められるかもしれませんよ!!
様々な参入障壁が崩れ出している時代ですからね。
新しい時代、令和になってもうそろそろ一月、一皮抜けて行きましょう♪
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