この本は情報過多で、選択肢が多いこの時代だからこそ、見直さなければならないことがこの本には書かれています。
僕たちはこの数年で、コンテンツも非常に多様化していますよね。
例えば、テレビ番組などの話も少しずつ合いにくくなっていますよね。(有料の動画配信サービスやYouTubeなどが代替していっていますよね)
この例からもわかるように、かつてであれば、家に帰って何の気なしにテレビを見て、時間を使っていたのが、人それぞれコンテンツを「選ぶ」という作業が必要になった訳です。
それはスキルや仕事などでもそうです。
あなたにとって、能力を最大限できる配分を考えるべき時代に来ているのではないでしょうか。
本来その仕事は本当に必要ですか?
今身につけようとしているスキル、あれもこれもで結局中途半端になっていませんか?
すべての全力を注ぐということは多くの人にとって、全てを中途半端にしてしまうことに繋がります。
私たちの時間とエネルギーは有限です。
それをどのように投資していくかを考える必要があるのです。
簡単にこの本の主張していることはこんなことです。
非常に単純明快!!(だからこそ、この投稿を書くのに、手間取ってしまっている私がいる…)
ただ、やっぱり実際問題難しいじゃないですか?
それに対するアプローチなどが記述されています。
最高の成果は「正しいこと」を「正しい理由」を持って、「正しいタイミング」で行うからこそ、出るもの。
こういうような考え方にシフトしていくのが、エッセンシャル思考の出発点です。
ただ、このような考え方にシフトしても、何が本質的なものかをしっかりと見極めることができなければ、選ぶ子ことが出来ません。
非常に厳しい基準を設け、それを基にしっかりと判断し、選択していくことが求められます。
物事は全てトレードオフであるということを理解し、パフォーマンスを著しく下げる睡眠を削る行為などに対して、それではいけないということを教えてくれます。
ここから先の時代はより成果重視になっていくでしょう。あなたが苦手な、生産性の低いことに従事していれば、様々な変化に取り残されてしまいます。
本当に価値のある人材、仕事をするにはこの考え方は重要です。
この本を読んで思い出したのは、高校の公民でやったこともある人もいらっsたるんじゃないのかなぁ?「リカードの比較生産費説」です。
単純化して説明すると、A国とB国があり、作物Cと工業品Dを生産していると仮定します。
A国が労働力1で、作物Cを3、工業品Dを5、作れるとします。
B国が労働力1で、作物Cを2、工業品Dを3作れるとします。
一見、B国の方がどちらも生産性にかけるため、A国は貿易する必要がないように思えます。
しかし、A国が工業品Dに特化し、B国が作物Cに特化すると、どうでしょう?
単純化するために、両国とも労働力が2ずつしかないと仮定すれば、A国は工業品Dを10、B国は作物Cを4作れます。
結果的に、A国、B国の生産量は元々の作物Cが5、工業品Dが8であったのに対して、特化することで、作物Cが4、工業品Dが10と作物Cは1減りましたが、工業品Dは2増えています。
作物Cと工業品Dの価値については設定していませんが、どう価値であるとするならば、全体の総量は増えていますよね。
何となく思い出してもらうために書いたので、もっといい数値設定があると思いますが、この例はエッセンシャル思考においても、言えるのではないか?と私は思うのです。
恐らく、あなたがスーパーマンでも全てを行うより、誰かに委ねた方がより生産的になるでしょう。
リカードの比較生産費説でも、博士と助手の例でもこのことは良く言われます。
恐らく、実験も、パソコンでの入力も博士の方が高いスキルを有している。
でも、どちらも博士がやってしまうより、入力を助手に委ねた方がより成果を挙げられるでしょ?
多分ですが、あなたが苦手としていることを、誰かは得意だったり、好きだったり、外部化できたりするのだと思います。
選択と集中においてこの本の右に出る本はないのじゃないのかな?と思うくらいの本です。
この選択と集中の狭間でお悩みでしたら、ぜひ手にとって頂きたい本です。
教育業界でこのエッセンシャル思考を実践したこの本も、非常に興味深いです!!
他の分野の方でも、学ぶ部分は大いにあると思いますし、一つのケーススタディと考えれば、一層『エッセンシャル思考』への理解は深まると思います。(『さる先生の『全部やろうはバカやろう」』)
コメント
[…] この本ずっと書きたいなぁ。と思っていたんですが、『エッセンシャル思考』を書くのに時間がかかってしまって(途中で放置してしまっていた…)いたので、なかなか書けなかったん […]
[…] とが必要なのですが、一見すると、『多動力』的な考え方と正反対に一見位置する『エッセンシャル理論』的な考え方。(『多動力』と『エッセンシャル思考』は意外と深いところではつ […]