この本を読めばわかること・身につくこと
・様々な社会問題に対してのデータを知ることが出来る
・教育をデータを根拠に語れる
・「常識」に対して正しい見識を持つことが出来る
今の時代、何を行うにしても、エビデンス、つまり、データが重要ですよね。
もちろん、データが全てではないにしても、その重要性はかつてないほど高まっていると思います。
ただ、教育という分野はなかなかデータ的視点が抜けがちで、各自の経験則によって判断がされがちでもあります。
教育は各人の個別性、地域性も高いので、なかなかデータがうまく活用することは難しいですし、そもそも測りがたいというのも事実です。
そして、データを探すのって結構骨が折れますよね…
ネットで検索したり、論文や本を読んだり、ってなかなか時間がない現状だと難しいというのは真実だと思います。
そこで、この本です。
一時期ずっとカバンの中に入れて携帯していたので、ボロボロです…
様々な教育に関する問題をデータという観点から見ていくことが簡単にできる良書です。
かのビルゲイツも推奨する『ファクトフルネス』を読まれた方には共感していただけるのかな、と思いますが、先入観や化石のような知識で私たちは判断してしまいがちです。
それを回避するためにも、データは非常に大事であると思うのです。
よくあることではありますが、現場にいると、その実情を分かった気になってしまいますが、意外と一般的な例だと、自分が特殊な環境にいた…
なんてこともあるかと思います。
データにはもちろん、万能薬ではないではないですが、大きなヒントになるかと思います。
この本は教育とは銘をうっていますが、様々な社会問題についてのデータが乗っていますので、「教育とは関係ないよ!」という方でも、楽しめますし、学ぶことが出来ると思いますよ。
テーマとしては、「子ども」「家庭」「学校」「若者」「社会」です。
どれも教育に大きく関係するものですよね。
これらのテーマごとにトピックが組まれていて、非常に多岐にわたっていて面白いです。
例とするトピックとしては「家庭環境と学力の関連」や「教員の職業満足度の国際比較」から「若者の「恋人なし」比率の国際比率や「女性が結婚条件相手に求める条件」など幅広いです。
こういう幅の広いトピックが数ページにわたって、いくつかのデータを基にわかりやすくまとめくれていただいてます。
何となく、常識というか、何となくの体感で、思っていたことが正しくなかったのだなぁと感じさせてくれます。
子どもにどのような影響を与えるのか、どういう背景であの問題が生じる傾向があるのかなどがデータを基に知ることができ、しっかりと考えるができます。
私がこの本に出会ったのは、私が『ファクトフルネス』を読む前でした。
冒頭でも言及しましたが、なかなか説得力のあるデータというものが見つかりづらい教育という分野について、データが必要だとは感じていたところで、この本に出会えたことが良かったです。
教育という個人の成長に焦点を当てた成長やその結果は複合的な要素があるため、なかなか難しいのが現状です。
例えば、よく言われるような家庭における蔵書量などの文化資本とその家庭の子どもの学力の相関などは文化資本の背景に潜む他の要因などの存在もあり、なかなか判断し難いのも事実です。
ただ、この本は他の要因に対しても、考察されているなぁという部分も多く、非常に教育やその他の社会問題を考える上で、役に立ちますし、読み物としても優れています。
もしかすると、ウンチクとしても使えるかも知れませんしね♪
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コメント
[…] 『データで読む 教育の論点』でも少し言及させていただきましたが、教育では経験論が強く、なかなか客観的な論拠というものとは相性が悪いという部分があるかと思います。 […]
[…] データに関しては教育は中心にはなりますが、『データで読む 教育の論点』がオススメですよ♪ […]