この本を読めばわかること・身につくこと
・名著の思考法の身につける事が出来る
・義務教育的な思考法からの脱却が可能になる
・アイデアとの関わり合い方を学ぶ事ができる
様々な思考法についての本は尽きないなぁと最近ひしひしと感じます。
アイデアをより一層求められる時代に近づいている証拠ですかね?
最近だと、『メモの魔力』なんかが凄まじい勢いで売れ、多くの人に影響を与えている訳ですが、実際問題、『メモの魔力』の思考法だけが絶対ではないですから、様々な思考法を絶えず触れ続け、考え続けていかなければありませんね。
そこで、日本における思考法の名著であり、古典である、『思考の整理学』を紹介したいと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、東大・京大で一番読まれたことでも知られています。(「だから、どうした?」って感じですが、「東大の〜」とかみんな好きですからね)
また、驚きだったのは2018年、第100回大会を賑わせた、大阪桐蔭の、中日ドラ1選手の根尾選手が好きな本として挙げたことでも話題になりましたね。
高校生の頃から、しっかりとこの種の本を読んでいるなんて、凄いという印象とともに、羨ましいな、と思いました。
私個人としては確か大学2年の時に読んだ記憶があります。
確か何か本についてのサイトで見かけ、絶賛していたことから、購入に至ったのではないかなと記憶しています。
読んでみると、確実に影響を与えられましたね。
1986年に出版されたものなのですが、確かに歴史は感じるものの、そこに通底する考え方は決して古臭いものではなく、今を生きる私たちにも大いに共感できるものであり、非常にタメになる視点です。
まぁ、ここで指定されているような一部の現状は変えていかなければならない部分だと思うので、あまり喜ばしい部分ではないのかも知れませんが…
その一部とは冒頭にあるわけですが、学校というのは「グライダー人間」を育てる場所であるという指摘です。
「はっ?グライダー?」となるかも知れませんが、少しグライダーについて考えていただきたいのです。
グライダーと飛行機は一見似ているように見えますが、前者は自分の力で空を飛ぶのではなく、風の力なりで他社に依存して空を飛びます。
一方、後者はそれとは異なり、自力で空を飛びます。
そこで学校の例に戻ってくると、学校教育というのは基本的に「答え」ありきで教育が行われます。「答えのない問い」に対する訓練は少ししかしません。
また、こうした学校教育で、優秀だったものほど、「飛行能力」は低くなりがちになってしまうと悲しいながら、指摘されています。
こういった点から、「答え」ありきの世界でトップクラスであった東大生、京大生から支持を集めている訳ですね。
この悲しみもまとった、大いなる「批判」と形容し得る指摘は、全くもって「批判」の様相も呈していない点に作者の文章構成力を感じます。
この強烈な指摘は最初に記述されているわけです。
つまり、この本は「飛行機人間」になっていくための本なのです。
まぁ、思考法に関するこの本を手にとっている訳ですから、「考えられる人(=「飛行機人間」」になりたい訳ですよね。
その前に学校教育に基づく自己に内在しているかも知れない問題を認識しようということです。
この本の中で特に大事だと感じたことは、「忘れる」ことや「そのままにしておく」ことです。
「忘れる」ことや「そのままにしておく」ことが大事と言われるとどうですか?
何となく承服致しかねないことはありませんか?
もしかすると、あなたも立派な「グライダー人間」かも知れません。
学校教育において、「忘れる」ことや「そのままにしておく」ことは罪ですもんね。
「忘れる」ことをしていれば、テストで点は取れないし、「そのままにしておく」ことは課題などを放置することになり、評価に繋がらないですもんね。
でも、こと「思考」になると、このことは非常に大事なことになります。
いいアイデアが浮かんでくる時って、考えよう、考えようとしていない時ではないことはありませんか?
『思考の整理学』の中でも、指摘されていますが、古くから三上と言われるように、馬上、枕上、厠上がアイデアの思いつく場とされていますよね。
現代風に簡単にいうと、通勤中、睡眠前、トイレ中ですよね。
この時って基本的には深くは考えないじゃないですか?
こういう時にふっとアイデアが降りてくる感覚って経験したことがある方も多いと思います。
後は、お風呂のときですかね?
ちなみに、天才的な歌詞を書き、素晴らしいメロディを書く、Mr.Childrenの桜井さんは水周りで歌詞やメロディが降りてくると仰っていました。
だから、常に頭を悩ますのではなくて、ある程度まで思考を進めておいて、大事なアイデアはゆとりを持って、「忘れて」おいて、「そのままにしておく」ことが大事なのだと『思考の整理学』を読んで身についた重要な考え方です。
ただ、「忘れる」ことや「そのままにしておく」ことが大事だと考えてない、思考していないじゃないか!!と思われるかも知れませんが、具体的な思考法については『思考の整理学』の中にしっかり書いていますから、安心してください。
私が一番大事だと思った箇所がここというだけですから。
この思考法は他の思考法との併用も全然可能ですよ。
先述の『メモの魔力』の様式でメモをしておいて、忘れておくということもできますね♪
個人的な感想ですが、一つのアイデアに固執してしまうと、枝葉ばかりに目がいってしまうように思います。
それだけ客観性に乏しいものになってしまうことが多くなります。
熱量や感情は大きな力を持っていますが、それに頼りすぎると「何か」を失ってしまうことがあります。
だから、固執しないために、「忘れる」訳です。(まぁ、忘れよう、忘れようとしても難しいですからね、色んなことに注意を振っておくことが大切なのだと思います)
ただ、忘れてもいいように、自らの思考の形跡を留めておく場所は必要だと思います。(それがメモだったりするんだと思います)
累計で200万部を優に超える伝説的名著が、非常に安価ですので、お気軽に読めるかと思います。
ぜひ、お読みになったら感想をお教えください♪
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