仕事、家庭、教育などでの対人関係に通底する汎用的理論とは?/『人を動かす』

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読書

この本を読めばわかること・身につくこと

・対人関係の色褪せない根本法則がわかる

・「人の動かし方」がわかる

・人間の本質に迫ることができる

 

1936年に初版が発売されたという非常に古い本にもかかわらず、今尚広く親しまれてる、まさしく名著、D・カーネギー の『人を動かす』

 

80年以上も読まれ続けるのは、そこに人間の本質があるからなんだと感じます。

 

私がこの本を手に取った理由は、この本は確かに人気である事は承知していたものの、彼の墓標に書いてある言葉を本か何かで読んで、非常に興味を抱いていたからです。

 

Here lies one who knew how to get around him men who were cleverer than himself.

(自身よりも優秀な者たちを自身の周りに集める方法を知る者、ここに眠る。)

というような意味でしょうか?細部は様々な訳し方がありますし、私はそんなに英語ができる方ではないので…

 

でも、この文章感動しませんか?鉄鋼王と言われ、大成功を収めた人がこんな言葉を墓標に刻むなんて!!

 

凄い感動した事を覚えています。

 

それがこの本(3冊セット)を購入したきっかけです!!!

 

 

 

さて、お気づきの方はもういらっしゃると思いますが、実はこれは大きな勘違いをしていたのですね…

 

鉄鋼王と呼ばれ、巨万の富を得ながらも、周囲の人間の方が優秀でそれを引き寄せる力があったと墓標に記したのは、アンドリュー・カーネギー 。

 

この本の筆者は、デール・カーネギー…

  

 

「全くの別人じゃん!!」

 

いやぁ、ファーストネームなしでカーネギー、カーネギーっていうし、こんなに長い間読まれ続けている本ですから、それはかの有名な鉄鋼王の本かと思っちゃいますよ泣

 

日本で言うと、山下智久山下達郎を間違えるようなもんですよ!!(この場合、イニシャルが同じなので、難易度は高)

 

まぁ、D・カーネギーはA・カーネギーを意識してか、自身のスペルをA・カーネギーと同じものに変えています。(恐るべし、セルフマーケティング…(カタカナ表記では変わらないですが))

 

間違えても仕方ないですよね!?(みなさんは気をつけてください)

 

私が間違えたのはともかくとして、D・カーネギーはその人として、「自己啓発の王様」などという異名もつくほど、評価されている人物である事は間違いないですし、彼の著作はやはり凄いですよ!!

 

内容としては、ずっと読んでいて感じたのは、「北風と太陽」のイソップ童話でした。

 

読み進めていくと、まさにこの話は出てくるのですが、どんな話だったか覚えてらっしゃいますか?

 

個人的にとてつもなく、素晴らしい寓話だとずっと思っているんですよね…

 

ある旅人の服を脱がそうと北風と太陽が賭けをし、前者が強風で服を吹き飛ばそうとしたところ、逆に旅人は服を着込んでしまったが、後者が照り輝くと、旅人は服を脱ぎ去り、太陽が賭けに勝利したというお話でしたね。

 

ここから考えられるのは、力で無理やり人を動かそうとしても難しく、逆に人がそのように行動させてやれば、結果的に動くという事ですよね。

 

まさしく、この『人を動かす』はこの真理が一貫して根底にあります。

 

(余談ですが、イソップ寓話の元々の話では、この話の前に、旅人の帽子を飛ばそうというお話があり、それでは北風が勝ち、この寓話は何かを成し遂げるにはそれにあったアプローチがある、と解釈できるものでもあります。まぁ、今回は置いておきますね。)

 

結果として、私たちは「太陽」であることが求められます。

 

誰かを正そうと怒鳴り散らしても、本質的にその人が変わってくれるわけじゃないじゃないですか?

 

多分、変わる場合は恐怖とか嫌悪に起因するもので、本人の何かが変わるという事は少ないと思います。

 

もちろん、適切なアプローチとして、強く指摘する事は必要ですが、感情的に威圧的に行う事は意味を持たないと感じます。

 

この『人を動かす』は全体的にD・カーネギー本人や彼と同時代を生きた人たちを中心とした、私たちにとっては偉人の具体的なエピソードを織り交ぜて各テーマごとに記述されているので、「古い本とか、、難しくてわかんな〜い」みたいな事はそれほどないかなぁと思います。

 

書いている事はどこかで耳にした事ばかりだと思いますが、実行できている人はほとんどいないと思われるので、非常に役に立つと思います。

 

「聞いたことなんて意味ないじゃないか!!」なんて思われるかもしれませんが、それはカーネギーの教えが彼にとって後世を生きる私たちに今のなお影響を与えていることの証左でもあり、そのことを文章化したものに触れることの意義は大きいと思います。

 

学術的な視点ではないものの、話し方の教師であった彼のエッセンスは時代を超えるものだと感じさせられます。

 

現代だとすぐに、「はい、論破〜」みたいな輩がネットを中心に現れますが、カーネギーにしてみれば、議論に勝つためには、議論をしないことが重要なわけです。

 

仮に論破して勝っても、相手は気持ちの良いものでもないですし、むしろ嫌悪感や敵意を向けるようになってしまいますよね。

 

結局不毛な戦いに過ぎないわけです。(『バガボンド』の天下無双を目指していた宮本武蔵的な…)

 

今までに論破されたことがある方はそれを機に、何か変わりましたか?

 

よく宇垣美里アナ「マイメロ理論」(誰かが「理不尽に」自分に対して怒っている時に、自分をマイメロに仮託して、「なんか怒ってるなぁ、でも、マイメロわかんな〜い。イチゴ食べたいなぁ」などと心の中で考えやりすごす理論)が話題になっているなぁ。と思いますが、こういうマインドセットが今、一定の理解を示されるのです。

 

私もこのような考え方に憧れのような気持ちは持ちますし、結局「北風的」アプローチには服を着込むような結果になりかねません。

 

だって、寒いのに、服着ないのは辛いじゃないですか?

そりゃマイメロの理論武装して、着込みたくなりますよ。

 

結局当人が怒鳴ったりして気持ちよくなっているだけという事は今も変わっていないわけです。

 

「んじゃ、どういうアプローチが良いの?」なんて思われた方はやっぱりこの『人を動かす』ですよ♪

 

なんか読んでると優しい人間になれそうな気もしてきますよ。

 

あと、日本人が苦手なことも結構あるなぁと思うので、しっかりと学んでいかないといけないですね。

 

さすがは「自己啓発の王様」って感じです。

 

是非、手にとってみて下さいね。何度読んでも発見はあると思いますよ!!

 

 

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