この本を読めばわかること・身につくこと
・命の有限性について考えることができる
・実際に自分や大切な誰かが病に冒された時に自分はどうするかということを考える契機となる
私が小説、特に現代小説は特に読みません。
これは何故かな?というのは正直わからないのですが、おそらくその作品のクオリティが最後まで読まないとわからないからなのかな?ということと作者が非常に多くて、どの人を選んでいいのかわからないからかな?ということが原因だと思います。
近代小説は何十冊か持っているんですが、現代小説は10冊もありません…(全部で本は350冊くらいはあるんですけどね)
でも、この『君の膵臓をたべたい』はすごく良かったです。
出会いはそう、大ヒットした映画です。
非常に単純で、Mr.Childrenの新曲『himawari』がタイアップになったことが見にいったきっかけでした。
当時『himawari』の音源がなく、予告編だけがYouTubeで公開されていたので、『君の膵臓をたべたい』の予告編を覚えるくらい見た記憶があります汗
また、そもそもこの強烈なタイトルですから、結構本屋さんに足を運ぶ私は正直気になってはいたんですよね。
「すごいサディスティックな作品なのかな?でも、絵は可愛いみたいだけど…」という風に。
そしたら、『君の膵臓をたべたい』の作品自体も非常に良かったんですよね。
小説はどこまで、何を言っていいのかが難しいので、何とも言い難いのですが、簡潔に説明します。
「少しのネタバレも聞きたくない!!」などという方はここからは見ないほうがいいのかも知れません(もちろん、細心の注意は払いますが…)
主人公は陰気で、クラスの中でも目立たない男の子、「僕」。それだけでなく、まぁ高校生なので、取りようによれば少し中二病気質を覗かせるというか、そんな子です。
クラスの人気者で、アイドル的存在、桜良。絶対に交わらないはずの2人がひょんなことから、桜良の秘密を「僕」が知ってしまうことから、物語は一気に動き出す…
まぁ、エピローグはよくある感じと言ってしまえばそこまでですが、そんな印象を受けてしまいますよね。
『君の膵臓をたべたい』のタイトルの通り、桜良が病んでしまっているのは膵臓です。
膵臓ガンというのはなかなか見つかりづらいそうで、また、腎臓のように二つあるわけではないので、桜良が「僕」に秘密を知られた時、もうすでに余命は1年となってしまっています。
そして、桜良はこの高校生が抱えるには大きすぎる秘密を家族以外の誰にも打ち明けることはしていませんでした。
仲のいい友人や親友に対しても。
あなたならどうしますか?もしくは高校生の頃、こういう状況に置かれていたらどうしたでしょうか?
なかなかこういったことはできないと思います。
誰にも悟られずに、そのまま死んでいくことを受け入れて過ごすなんて。
「まぁ、所詮小説だろ?」なんてのはナンセンスですよ。
何で桜良は言わなかったのか?気になりませんか?
残された友人の立場から考えると、言ってもらっていた方がいいなぁなんて思いますよね。
残された時間がないということが分かれば、それだけ特別な時間の使い方ができますから。
でも、桜良はその特別感が嫌だった。
余命1年なんて言われると、誰だって腫れ物を触るかのように「余命1年」という強烈な印象を持ってしまうものだと思います。
それは今まで親しんでた「日常」が変わってしまうこと。
それを桜良は嫌がったのです。
ただ、「僕」だけは「余命1年」というものに対しても、平常心で、桜良に向き合うことができた。
それが故に、桜良が叶えたかった願いを「僕」と一緒に叶えていくというストーリーです。
もう予告編から泣けますよね。
映画ではここで大ブレイクを果たした浜辺美波さんが凄いんですよ。
余命1年を抱えながらもいきいきと生きるヒロインを熱演していて、絶対売れるだろうなぁと思っていたら、やっぱりでした。(今皆さんに言っても、「後からなら何だって言える。」と言われちゃいそうですが、結構ブレイクする人当てることって多いんですよ、私。どうでも良いけど…)
最近、映画化された『君は月夜に光り輝く』などとも設定が似ていて、これまた主人公が北村匠海さんなのですが、私はこっちはまだ見ていないので、比較は出来ません。
ともかく、『君の膵臓をたべたい』は個人的に映画としては片手に入るくらいの作品ですし、原作にも原作の良さがあるので、どちらもオススメです。
映画は小栗旬さんが非常にいい感じです。
「僕」が大人になって、先生として学校に帰ってきているという設定なのですが、『花より男子』の花沢類や『リッチマンプアウーマン』の日向徹などのかっこいい役が多い印象ですが、ここでは根暗そうなジメッっとした雰囲気を特に特殊なメイクを施すことなく出しているんで凄いなぁと思います。
非常にいいアクセントになっていて、ぜひ見て欲しい限りです。
また、原作の方はエンディングが時系的に映画版よりも離れていません。
そもそも、大人になって「僕」は登場しませんしね。
両作品ともラストの衝撃はやはり大きいです。
『君の膵臓をたべたい』はありきたりな甘いラブストーリーではないのだなぁ、ということを感じられると思います。
ちなみに、主題歌『himawari』はもともと化粧品メーカーのCM以来の際に作曲したのですが、冒頭の「優しさの死化粧で」の歌詞から、ふさわしくないということになったのちに『君の膵臓をたべたい』のタイアップの依頼がきたという奇跡のマッチを果たした曲です。
「映画を見て作ったんじゃ…」というほどマッチしているので、ぜひ一度シッカリと聴いて見てください♪
アニメはまだ見ていないのですが、一度見て見たいなぁと思います!!
ちなみに太宰府天満宮なんかも作中に出てきますし、実際に行った時にはうおってなりましたよ♪

だからどうしたって感じですが…
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