5分51秒で紡ぐ人生論。知られざる名曲です。/『ポケットカスタネット』

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Mr.Children

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一言で言えば、人生が詰め込まれた一曲。

 

誇張かも知れませんが、そう思います。

 

正直、最初はこの『ポケットカスタネット』あんまり好きじゃなかったんですよね。

 

フェイクの次の曲ですし、まるっきり違いますもん。

 

初めて聞いた時は若かった(今も若いとは思っています)というか、青かったのかも知れません。

 

ただ、実際にライブで聴いてみると、まるで印象が違っていて、その感動を踏まえて歌詞を見てみると、一層奥深いものに感じられ、好きな曲の一つになりました!!

 

こうやって歌詞を解釈している訳ですが、正直聴いてもらわないと特に意味が通じない曲だと思います。

 

このメロディの中に人生が詰まっているような気がします。

 

裏拍とか言われても、私は音楽の知識がないのでわからないです。(申し訳ないです…)

 

でも、すごく訴えかけてくるようなメロディであることは確かです。

 

しっとりとした落ち着いたメロディから血が逆流するかのような激しいメロディへ。

 

それは人生の激動の時期を一歩一歩踏みしめていくかのようです。

それでは見ていきましょう。

 

『ポケットカスタネット』 作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai

 

 

ポケットに君のメロディー いつも持ち歩いている生き物

それが僕です そっと祈るように響かせる 体中に

例えばカスタネットで簡単なリズム 奏でている

それが君です 気まぐれに生真面目に僕を導いてゆく

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『HOME』より『ポケットカスタネット』

 

小学生の指示語の勉強かのような文章ですね。

 

カスタネットが何を指すのでしょうか。

 

具体的に何かの行為を指したりすることもあるかと思いますが、心臓だったりをイメージしているものなのだと思います。

 

 

 

「君のポケットカスタネット」、つまり、「君」の心臓拍動はそのリズムは一定ではなくとも、決して休むことはない。

 

その音色を、そこから感じられる感触暖かさを「僕」は常に心の拠り所にしている。

 

それだけでなく、いつかその音色と自分が持っている音色が一つになることを柔らかに願っている。

 

 

つないだ手が語りかける 声になる前の優しい言葉

裏表のない次元でゆっくりと今 呼吸している

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『HOME』より『ポケットカスタネット』

 

手を繋いでいるだけで伝わる想いがある。

 

それは愛だったりとか、感謝だったりと場面やその人との関係性によっても違うとは思います。

 

 

それを「声になる前の優しい言葉」という表現とするのは秀逸です。

 

私たちが発する言葉は嘘をつくつもりではなくとも、優しさだったり、気遣いなどでその言葉は取り繕われてしまうものだと思います。

 

どんなに親しい人であっても、少なからず言葉を選ぶもの。

 

でも、手を繋ぐことから発せられる「声になる前の優しい言葉」には嘘偽りが介在しない。

 

その感覚、関係性というのは確かに今「生きている」

 

 

 

 

お天気がすぐれない日は君の心にある雨雲を

取り除いて太陽を差し出せる存在 そうありたい

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『HOME』より『ポケットカスタネット』

 

長い人生の中では、色々な面で、うまくいかない時がやってきます。

 

そんな時には誰しも、不安や悲しみに心を曇らせてしまうもの。

 

そんな時にそういった障害を取り除いて、希望だったりのプラスな感情として太陽をすっと渡してあげる存在でありたい。

 

よくある表現では「君は太陽」のように自身が直接的に問題を解消できる存在であるような表現が多いものですが、今回「僕」はあくまで自分が「君」のとっての「太陽」であることを望むのではなく、「太陽」を差し出す存在を希望しています。

 

自分が太陽にはなれないということを考えているのでしょうか。

 

謙虚な姿勢が伺い知れます。

靴を汚し 踵減らし 歩いてゆく長い凸凹道

季節ごとに咲いた花の香りを僕ら踏みしめてく

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『HOME』より『ポケットカスタネット』

 

人生という旅路はやはりなかなかに厳しいもの。

 

その道は誰にとっても平坦ではないのです。

 

うだるような厳しい夏もあれば、凍えるような冬もある。そして、暖かな春も。

 

その時々に懸命に咲いている花が醸す香りをしっかりと味わう。

 

それは実際には多くの人が忘れてしまいがちなことなのかも知れませんね。

 

ただ、これは花が小さな幸せや出来事と解釈した場合。

 

もし、花の性質を考えれば、次の命を紡ぐ存在。次の世代に希望を抱き、そして散っていく存在です。

 

その花には一つ一つに生涯があると考えれば、もう少し大きなスケールの話なのかも知れません。(拡大解釈なのかも知れませんが…)

 

 

つないだ手が語りかける 声になる前の優しい言葉

裏表のない次元でゆっくりと今 呼吸している

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『HOME』より『ポケットカスタネット』

 

靴を汚し 踵減らし 歩いてゆく長い凸凹道

季節ごとに咲いた花の香りを僕ら踏みしめてく

作詞 Kazutoshi Sakurai 作曲  Kazutoshi Sakurai
『HOME』より『ポケットカスタネット』

 

この部分で全く同じ言葉を繰り返したことにも意味があるのだと思います。

 

Mr.Childrenの曲で全く同じものを繰り返すことも少ないですもんね。

 

心臓の拍動や人生の循環のように、均質的な繰り返しが行われているということを指しているのかなと考えます。

 

そして、メロディが急激にアップテンポになっています。

 

この曲には少年から大人へというような意味合いもあると言われているので、その過渡期で、感情や様々なものが爆発する思春期を表しているのだと思います。

 

以上が『ポケットカスタネット』でした。

 

シンプルでさらっと聞き流してしまいそうですが、非常に深い歌だと思います。

 

この系譜の曲はよく聴けば聴くほど良くなるというスルメ曲が多い、Mr.Childrenの中でもトップクラスだと思うので、知名度などは低いと思いますが、ライブ映像などを見てもらえれば評価が一変すると思います。

 

もっと評価されていい曲だと思うんですが…

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日常の中に彩りを

コメント

  1. […] 系譜としては『ポケットカスタネット』などの系譜だと私は感じています。 […]

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